トップ > 最新情報 > 伊賀健一名誉教授が,IEEEよりエジソンメダルを受賞(2020年11月24日)
最新情報
受賞者 | 伊賀健一名誉教授(元東京工業大学長) |
受賞先 | 米国電気電子学会(IEEE) |
賞 | エジソンメダル |
業績名 | 垂直共振器型面発光レーザーの概念創出,物理,および開発への先駆的貢献 |
受賞日 | 2020年11月24日 |
この度,伊賀健一 東京工業大学/名誉教授・元学長・元精密工学研究所長が,IEEE(電気電子学会)から最高位メダルの一つである2021年度のEdison Medal(エジソンメダル)を受賞することが決まりました。
同教授の業績である「垂直共振器型面発光レーザーの概念創出、物理、および開発への先駆的貢献」に対しての授賞です。
授賞式は,2021年5月のIEEE表彰式にて行われます。
エジソンメダルは電気電子工学における世界的にも最高位の賞で,1879年10月21日にトーマス・エジソンが最初の実用的な白熱電球の製造に成功し,現代の照明の始まりとなった四半世紀に及ぶ功績を記念して作られたものです。
授賞は1909年に始まり,1914年の受賞者にアレクサンダー・グラハム・ベル,1916年にニコラ・テスラ,1922年にロバート・ミリカン,1963年にジョン・ピアス,1989年にニック・ホロニャック,2001年に西澤潤一,2004年にフェデリコ・カパッソ,2011年に赤﨑勇ら,電気電子工学分野で活躍した人達が名を連ねています。
伊賀健一名誉教授は,1977年に面発光レーザーのアイデアを提案しました。1979年に東京工業大学でVCSELの最初のデモンストレーションを行って以来、この新しいレーザー実現に必要な基本的な技術的および理論的基盤を確立し、この分野で世界の研究者に大きな影響を与えてきました。その努力の結果は世界的な発展を牽引し,高速データ通信,主にギガビットイーサネット、ファイバーチャネル、スパコンにおける相互接続用光ファイバ配線になくてはならないものになっていいます。さらに、コンピューター用のマウス,高速レーザープリンタ、スマホにおける3次元顔認証,移動体用のレーザーレーダーなどのさまざまな応用が進行中です。2025年までに5000億円を超える世界市場が見込まれるとされています。
IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)は,アメリカに本部を置く電気工学,電子工学に関する世界的な学会で,会員数は40万人に及ぶ。
Medal of honor, Alexander Graham Bell Medal,Edison Medal をはじめ20個の最高位メダルがあり,毎年優れた業績を挙げた個人を表彰している。なお,その下にField Award があり,専門的に優れた業績を顕彰している。さらに,各ソサエティーには技術賞があり,優れた成果に対して授与している。