トップ > 最新情報 > 環境振動発電素子の広帯域化に成功:山根大輔助教(電子機能システム研究コア)
最新情報
エネルギーハーベスティングへの応用に期待
東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所の山根大輔助教(兼科学技術振興機構さきがけ研究者),東京大学 生産技術研究所の年吉洋教授と遠山幸也大学院生らは,環境振動発電素子の広帯域化に向けた低閾(しきい)値整流昇圧回路を設計し,MEMSと集積回路によるシステムを開発して素子の広帯域化に成功した。環境振動発電素子の利用環境拡大に貢献するとともに,無線IoTセンサー端末などへ向けたエネルギーハーベスティング(環境発電)技術の性能向上につながると期待される。
本研究では,あらゆる環境振動発電素子の広帯域化に向け,環境振動周波数でも動作可能な低閾値整流昇圧回路を設計,その回路を利用した電気機械システムを提案した。さらにMEMSと集積回路の技術を用いてシステムを開発,広帯域化を実証した。従来の広帯域化手法は,特殊な機械構造やその調整回路が必要だったため,素子サイズ増大や素子ごとの専用回路が必要だった。
研究成果はドイツのベルリンで開催される国際会議「Transducers 2019 - The 20th International Conference on Solid-State Sensors, Actuators and Microsystems(トランスデューサー2019第20回固体センサー・アクチュエーター・マイクロシステム国際会議)」で6月26日(現地時間)に発表された。
低閾値整流昇圧回路を利用した広帯域環境振動発電システムの概要
日本経済新聞(2019年6月26日(水))
東工大とJSTなど、環境振動発電素子の広帯域化に成功
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP512955_W9A620C1000000/
電波新聞(2019年7月5日(金)8面掲載)
東工大と東大 環境振動発電素子を広帯域化 低閾値整流昇圧回路で実現
https://www.dempa.co.jp/
電波新聞(2019年2月1日(金)8面掲載)
東工大と東大 環境振動発電素子を広帯域化 低閾値整流昇圧回路で実現
https://www.dempa.co.jp/
fabcross for エンジニア(2019年6月27日掲載)
環境振動発電素子の広帯域化に成功――環境発電技術への応用に期待 東京工業大など
https://engineer.fabcross.jp/archeive/190627_jst.html
伊藤浩之研究室
http://masu-www.pi.titech.ac.jp/
山根大輔(電子機能システムコア・助教)
http://masu-www.pi.titech.ac.jp/member_files/daisuke_yamane/daisuke_yamane.html