最新情報
日時 | 2017年6月22日(木)17:00~18:30 |
場所 | すずかけ台キャンパスR2棟6F 大会議室 |
参加人数 | 28名 |
合金の諸々の特性を決定する原子の結合そのものを量子力学(第一原理)に基づいて計算することで,合金元素が持つべき役割を明らかにする技術が認知されつつある。本講演では,この技術により延性,クリープ,防食性などに優れた新合金の成分決定の時間が大幅に短縮されることを,開発例を含めて説明する。延性であれば粒界脆化・強化パラメータ,クリープであれば積層欠陥エネルギー,防食性であれば仕事関数のように,特性向上に効果的な記述子を設定することが重要であることを踏まえつつ,形状記憶・超弾性特性に必要な記述子を紹介する。
β型Ti基合金はNiフリーの生体用形状記憶合金として注目されており,形状記憶特性の改善に向け多くの研究がされている。本講演では,第一原理計算により大きな変態ひずみを持つβ型Ti基合金形状記憶・超弾性合金の合金成分設計を行った研究結果を紹介する。Ms点,変態ひずみ,ω相安定性に着目し,第一原理計算によりそれぞれの特性に及ぼす合金元素の影響の評価法について説明するとともに,実際にTi-Nb-X形状記憶合金において合金成分設計を行った結果について報告する。
細田・稲邑研究室:http://www.mater.pi.titech.ac.jp/
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